幸せはこれで決まる?幸福を決定する3要素からわかる、実は誤った幸福感の高め方|ポジティブ心理学と仏教

Featured Video Play Icon

(↑記事の内容を動画でもご紹介しています)(↑記事の内容を動画でもご紹介しています)

こんにちは。オンライン仏教アカデミーの南です。

あなたは幸せや喜びをどれくらい感じているでしょうか?

人間関係の問題や仕事のトラブル、新型コロナウイルスの影響による活動自粛など、喜びどころか、不安や悲しみ、憂うつな気持ちになることのほうが多いかもしれません。

しかし気持ちがネガティブなままでは、悲観的な見方をしてしまい、ますます落ち込んでしまいますね。

反対に、日々の生活に中で、少しでも喜びを発見して幸せな気持ちになれば、その気持ちが視野を広げたり、挫折からも早く立ち直らせたり、免疫力もさえも高めたりすることができるのです。

では、いまよりもっと幸福感を高めるにはどうすればいいのでしょうか。

それにはまず、幸福感はそもそも何によって決まるのかを知らないといけませんね。

幸福感を決定する3つの要素

ポジティブ心理学について書かれた『幸せがずっと続く12の行動習慣』(ソニア・リュボミアスキー著、日本実業出版社)という本の中では、

私たちの幸福を決定する要素には3つある、といわれています。

幸福を決定する3要素、何だと思いますか?

それは

  • 遺伝
  • 環境
  • 行動

の3つです。

今回は、遺伝と環境を掘り上げてお話ししていきます。

遺伝が幸福感に占める割合

環境や行動が幸福感に影響をもたらすというのはわかりやすいですが、実は遺伝によっても幸福感はあらかじめ決まっている、というのは意外かもしれません。

さらに注目すべきは、この要素がどれくらい幸福感に影響を及ぼしているかという、3つの要因の割合です。

どの要素の割合が、最も高いと思われるでしょうか?

最も高いのは「遺伝」であり、遺伝の占める割合は50%といわれています。体重やコレステロール値と同様に、幸福にも設定値があるのです。

体重でいえば、やせ型の人もいれば、太りやすい体質の人もいます。それは遺伝によるものが大きいですね。

太りやすい体質の人からすれば、やせ型の人はとてもうらやましく思います。

私も太りやすい体質のため、食生活が乱れている中で、久しぶりに体重計に乗ってみると、青ざめます。

「たくさん食べても太らなくて、やせていることが悩みなんです」ていう人の話を聞くと、羨ましいを通り越して、敵意さえも抱いてしまいますが、自分もそんな体質になりたいと思っても、無理ですよね。

しかし太りやすい人であっても、理想のプロポーションが手に入らないわけではありません。しっかりと運動をしたり、食事制限をしたりすれば、理想の体型へと近づけます。

同じように、幸福の設定値も決まっており、幸福感を得られやすい人、得られにくい人がいるのです。

ただ、幸福感を得られにくいといっても幸福になれないのではありません。幸福になるための余地は十分に残されています

環境が幸福感に占める割合

次の要素である「環境」は、幸福感にどれくらいの影響を与えるのでしょうか?

環境が幸福感に占める割合は10%です。

「裕福か、貧乏か」
「健康か、病気がちか」
「器量がいいか、人並みか」
「既婚者か、離婚経験者か」

などの生活環境や状況による違いは、幸福度のわずか10%しか占めないといわれています。

これに驚く方は多いのではないでしょうか?

お金があれば、結婚すれば、豪邸に住めれば幸せになれるじゃないか、というのは多くの人の思いでしょう。

しかし実際に、

年収1000万ドル以上のとりわけ裕福なアメリカ人の幸福度は、彼らが雇っている労働者の幸福度と比べて、やや上にすぎなかった。

という調査結果が出ていることからも、収入が幸福感に与える影響は実はそれほど大きくないことがわかります。

環境の割合が極端に低い理由-“快楽順応”について

なぜ環境は幸福感の10%しか占めないのでしょうか?

それは人間のある能力が深く関わってくるからです。

その能力とは「快楽順応」、
「快楽順応」という強力な力が作用しているから、といわれています。

「快楽順応」とは、人間は知覚の変化や生理学的な変化に、驚くほどすばやく慣れることを指します。

人間は周囲の変化にすばやく適応するため、転勤や結婚、転職などによって環境が大きく変化しても、それらがもたらす幸福度の高揚は一時的であり、やがては慣れがきて、幸福感は落ち着いていくのです。

実際に、結婚後に夫婦が前よりも幸福を感じる期間は 2 年、という調査結果も出ているそうです。

結婚してからしばらくは、それだけで幸せを感じられるのですが、なにもしないでいればその高揚感は元の状態に戻ってしまうのですね。

これは、「いい夫婦 今じゃどうでも いい夫婦」を始めとしたサラリーマン川柳を見れば、明らかですね。

住んでいる環境も同様です。
寒冷な気候の地から、温暖な気候の地に引っ越したばかりの人は、気候のせいで生活の質が大きく向上したと感じます。

ところがいったん順応が働き、新しい街に落ち着いてしまうと、引っ越す前の水準に徐々に戻ってしまうといわれています。

環境の変化がもたらす喜びは一時的であるため、幸福感の占める割合もわずか10%なのですね

仏教で説かれる心の実態「渇愛」

いったんは満たされて幸福になっても、満たされた瞬間から渇き、喜びは色あせ、やがては不満や苦痛へとさえ変わってしまう…。

このような苦しみを仏教では「渇愛」といわれています。

欲が満たされても、満たされた喜びは一時的で、また渇いては苦しむことです

仏教は、そのような心の実態を詳しく教えられた上で、ではどうすれば心からの安心、満足を得ることができるのか、心の処方箋もまた教えられています。

少しでも関心を持たれた方は、仏教について詳しく解説しているほかの動画もぜひ見てみてください。

次回は、幸福を決定をするもう1つの要因「行動」について見ていきます。

 

続きの記事はこちら:

幸せになるための最大の鍵とは?お金、名声、地位でもなく“日々の〇〇”|ポジティブ心理学と仏教