幸せになるための最大の鍵とは?お金、名声、地位でもなく“日々の〇〇”|ポジティブ心理学と仏教

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こんにちは。オンライン仏教アカデミーの南です。

生きていれば人間関係のストレスや仕事のトラブルなどは避けられず、ネガティブな気持ちになることは多いと思います。

しかしネガティブな気持ちのままでいれば、視野が狭まってますます悲観的になり、さらなる問題が引き起こって、ネガティブな気持ちが大きくなる…と、悪循環に陥りかねませんね。

悪循環を断ち切り、安らぎを得て、幸せに過ごすにはどうすればいいのでしょうか。

それに関して、前回、ポジティブ心理学の研究により、私達の幸福感は遺伝・環境・行動の3つで決まることがわかったこと
また、幸福感に占める遺伝の割合は50%、環境の割合は10%であることをお話ししました。

「裕福か、貧乏か」
「健康か、病気がちか」
「器量がいいか、人並みか」
などの生活環境や状況による違いは、なぜ幸福感のわずか10%しか占めないのか、その理由が気になる方は前回の記事もぜひご覧ください。

幸せはこれで決まる?幸福を決定する3要素からわかる、実は誤った幸福感の高め方|ポジティブ心理学と仏教

今回は、幸福を決定をするもう1つの要因「行動」について見ていきます。

幸福感を決定するもう1つの要因-「行動」の重要性

行動が幸福感に占める割合は40%ですね。

40%という割合をどう見るかは人によると思いますが、カリフォルニア大学の心理学者 ソニア・リュボミアスキー教授は、『幸せがずっと続く12の行動習慣』という本の中で、こう言われています。

幸福になるための最大の鍵は、遺伝子の性質を変えること(不可能ですが)にあるのではなく、
「環境を変えること」(つまり、富や魅力を求めること)にあるのでもなく、「私たちの日々の意図的な行動」にあるのです。

意図的に変えることができ、幸福感にも大きく影響する日々の行動こそ、幸福になるための最大の鍵といわれているのですね。

そして、幸福感という点で日々の行動を意図していない人ほど、幸福度を高める余地やチャンスがたくさんあるといえます。

最も幸福な人びとの考え方や行動の12のパターン

さまざまな行動習慣の中でも、最も幸福な人びとの考え方や行動パターンが、リュボミアスキー教授の紹介されている12通りの行動習慣です。

今回は、特に実践しやすくて、しかも効果的な1つ目の「感謝の気持ちを表す」を掘り下げてお話しします。

幸福になる行動習慣① 感謝の気持ちを表す

感謝に関して、ある心理学実験が行われました。

まず、実験参加者を3つのグループに分けます。そして各グループに、毎週1回、以下の特定の作業をしてもらいました。

  • 1つ目のグループ:感謝できることを5つ以上書き出してもらう
  • 2つ目のグループ:わずらわしいできごとを列挙してもらう
  • 3つ目のグループ:日常的なできごとを列挙してもらう

というものです。

すると、1つ目の感謝グループはほかのグループよりも幸福度が高く、健康上の問題も少なかったことがわかりました

感謝することは、自分の存在や人生を肯定することにつながるため、幸福度も上昇したのではないかと考えられます。また、他者に対してもより協力的な態度になれるのです。

感謝することは大切なんて、わざわざ言われなくても、そんなことはわかっている、と思われる方がほとんどでしょう。

しかし改めて感謝できることは何かを考えてみると、あまり思い浮かばず、
むしろ、会社の人にも、家族にも「あれもやってくれない。これもできていない」と、不平不満を抱きがちになっているかもしれません。

家族にちゃんと「ありがとう」と言えているかな、
ほかの人の陰ながらのがんばりに気づいて、
いたわりの言葉をどれくらい言えているかな、
認められたいという思いばかり先行して、相手を認めることを怠っていなかったかな、

と振り返ると、私自身、反省させられます。

幸福な人には自然といいことばかりが起こっている、幸福でない人にはろくな出来事が起きていないと思いがちですが、
調査によれば、幸福でない人たちの周りでも、実は幸福な人々の周りで起きているのと同じだけのポジティブな出来事は起きているといわれています。

その違いは、その出来事に気づいて、その喜びを味わい、感謝しているか
出来事に気づかずにそのまま通り過ぎてしまうかの違いだけ、といわれているのです。

幸福な人、幸福でない人の違い

ちょっとした喜びを素通りせず味わい、相手の気遣いやがんばりも見逃さずに感謝してきたいですね。

感謝を表す3つの方法

感謝を表すための具体的な方法として、3つが紹介されています。

1つ目は、先の実験のように、「いま感謝していること」を思い巡らして5つほど、書いてみることです。

それをするための専用のノート(感謝日記)を用意するのもいいですね。

2つ目は、感謝の訪問をする。これは、人に直接会って、感謝の言葉を伝えることですね。

3つ目は、感謝の手紙を書くことです。手紙は相手に渡さなくても効果がある、といわれています。

もちろん渡して読んでもらえば相手の方も喜ばれていいのですが、どうしてもできない場合は、渡さなくて大丈夫です。

いずれも効果がある方法ですが、欠かしてはならないことは、1週間に1度の割合で大丈夫ですので、習慣化することです。
ぜひ続けて取り組んでみてください。

仏教で説かれる「恩」の大切さ

感謝がいかに大事であるかは、仏教でもまた教えられています。

仏教は「恩の教え」といわれ、恩が特に大切なこととして教えられているのです。

恩とは「原因を知る心」と書きます。

いまの自分がこうして生きているのはなぜかと考えると、さまざまな人のおかげであることが知らされます。

いろいろな人に支えられていることがわかり、恩が感じられると、感謝の思いも湧いてきて、幸せな気持ちになり、周りの人にもっと喜んでもらいたいと、相手をいたわることにもつながりますね

恩を知らされ、恩を感じ、その恩に報いる活動をしている人こそ素晴らしい人と教えられています。恩知らずになりがちな自分を反省し、少しでも恩に報いることを実践していきたいです。

仏教は「恩」をはじめとして、幸せに生きるために大切なこと、心の処方箋が多く教えられています。

少しでも関心を持たれた方は、仏教について詳しく解説しているほかの動画もぜひ見てみてください。

(終)