この世で最も不幸な人は感謝の心のない人

木簡に書かれた、日本最古の公文書が滋賀で見つかり、話題になったことがありました。
書かれてあったのは、、、

自分が本来あるべき官位に就けていない

不平不満です。

報じた新聞の見出しは、

「いつの世もつらきものは宮仕え」(^_^;)

現代は、ネット上で、不満をぶちまける時代。
サーバー、パソコン、タブレット、携帯に残された記録は、ざっくざく(>_<)

それで本当に幸せになれるのか。

上司や部下、知人、友人、恩人、親、社会に対して、
感謝の欠片もない発言や行動は、

「天に吐く唾」。

この世で最も不幸な人は、感謝の心のない人なのです。

イソップ童話から一話、紹介しましょう。

一頭のシカが、猟師に追われている。
幸いにも、ブドウの蔓(つる)が巻きついた
木を見つけ、その陰へ滑り込んだ。
生い茂ったブドウの葉が、シカの体をスッポリ隠してくれる。
息を殺して潜んでいると、目の前を、
弓を持った猟師が通り過ぎていった。

「この木がなければ、どうなっていたか……」

 安心したシカは、ブドウの葉を、むしゃむしゃ
食べ始めたのである。
そのかすかな音が、遠くへ去った猟師の耳へ届いた。
「おかしいぞ、風もないのに、葉が揺れている」
勘のいい猟師は、弓に矢をつがえ、狙いを定めた。
シカは、少しも気づかず、葉を食べ続けている。
だが、次の瞬間、放たれた矢が体を貫いた。
シカは大地へ倒れ、

「ああ、当然の報いだ。命の恩人(ブドウ)を傷つけてしまったのだから」

と嘆いて死んでいった。。(終)

お経には「恩を知らざるものは畜生よりも甚だし

と説かれています。

畜生と人間の違いは、
恩を知るか否かであるのに、
その恩を知らないものは、
畜生よりもお粗末だ、と厳しいです。

「恩」とは、原因を知る心と書きます。

今の「私」があるのは、どなたのおかげなのか。

恩師に出会わなければ……。
両親の庇護(ひご)がなければ……。
朋友に恵まれなければ……。

「知恩」(恩を知り)
「感恩」(恩を感じ)
「報恩」(恩に報いる)

これが人間として、一番大切な心がけと仏教では教えられます。

反対に、

「忘恩」(恩を忘れ)
「背恩」(恩に背き)
「逆恩」(恩を仇で返す)

感謝の心を失い、平然と裏切る者は、
イソップ童話のシカと、何ら変わりません。

世界のパナソニックを一代で成した松下幸之助さんは、
晩年、「事業に成功した要因は何ですか」
と問われて、

「自分に学問がなく、身体が弱かったこと。
 そのため、社員の誰もが自分より偉く見えたし、
 安心して仕事を任せることができた。
 そのことがよかった」

と答えていました。

周りに不平不満を持ち、毒をまき散らせば、
業績が悪くなるのは当然。
逆に自分を支えてくれる周囲に、
感謝の心が高まれば、正比例して成功する。

「感謝の心」

一貫した松下幸之助さんの信念だったのでしょう。

また、バンクーバーオリンピック、
スキージャンプの選手のコメントが忘れられません。

「この寒い中、ずっと自分のジャンプの番まで
 日本の旗を振って待ってくれている人たちがあるんだ、
 と思うと、感謝の心があふれて、
 足が震えるような緊張も止み、
 みなぎる力を全身に感じました。」

「感謝の心」は、
人を強くさせ、人を豊かにさせ、幸せにするのです。

恩を知ろう、恩を感じよう、恩に報いよう
とすることが如何に大切か、
続けて紹介して行きたいと思います。