ルールを守らない人に「それは良くない」と言うことは正しいこと?-お釈迦様のお答え

こんにちは、市瀬です。

とある30代の男性から、悩み相談を受けました。

 

街で、列に割り込みされたり、
危ない運転で、こちらが怖い思いをした時に、
相手に何か言うことはいけないことでしょうか。

みんな決められたルールを真面目に守っているのに、
そういう人がいると腹が立つこともあります。

 

こちらがルールを守っているのに、
それを平気で無視されると、あまりいい気持ちにはならないですよね。

また、この方は、

 

良くないことは、良くないということを教えてあげることは、
悪いことなのでしょうか。

中には腹を立てる人もあると思いますが、
教えてあげないとかわいそうにも思います。

 

と言われていました。

お釈迦様ならば、どのように答えられるのか、
書いていきたいと思います。

布施とは

仏教の言葉に、「布施」というものがあります。

布施とは、布く(しく)とは、布を広げることから、広く行きわたらせるという意味があります。施すとは、与えるいうことで、布施で、与えるということです。

温かい言葉をかけることも「布施」

現代語に約すると、布施とは、親切にするということです。
その布施の中に、『言辞施』と言われるものがあります。
言辞施とは、優しい温かい言葉をかけることです。

「ご苦労さま」「頑張っているね」「助かったよ」
こういったちょっとした一言でも、どれだけ元気をもらうか、
わかりません。

お釈迦様は、温かい言葉を施すことも、布施なのだよと教えられています。

その「言辞施」ですが、実は、温かい言葉をかけるだけではありません。

叱ることも実は「布施」

実は「叱る」ことも、この言辞施に入ると教えられています。

叱られて、いい気持ちになる人はないと思います。

「こっちにも事情があったんだ。」
「なんでわかってくれないのか。」
「あんなことを問題にしなくてもいいじゃないか。」

叱られると、こんな心が起きてくることはないでしょうか。
与えられているよりも、奪われている気さえしてきます。

しかし、お釈迦様は、「叱る」ということは、相手のことを思わなければできないことだと教えられ、厳しさの裏にある優しさがあることから、
布施」だと教えられています。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は punpunpanda.jpg です

相手を思う心こそが布施

何か注意されれば、腹を立てない人はありません。
相手から嫌われるようなものです。
ですから、誰しも、人に注意はしたくはないものです。
嫌な人ならば、距離をおき、付き合わないということもできます。

しかし、その中、注意して下されるのは、

「このままだと、この先苦労するぞ」

と私のことを思ってくだされるからこそです。

優しい言葉をかけることも思いやりではありますが、
大切なことは、相手のことを思う心です。

厳しくすることで、相手のためになることも沢山あります。
そのことを、お釈迦様は「叱る」ことも「布施」だと教えられたのです。

布施とサービスとの違い

ここで一つ確認しておいて頂きたいことが、
布施」とサービスとの違いです。
相手のためになにかをするという点では、
布施もサービスも同じように思われる方がありますが、
布施とサービスとは全く違います。

布施の心がけで教えられることに「三輪空」というものがあります。

布施の大切な心がけ「三輪空」

三輪空とは、3つのものを空じなさい、忘れなさい、ということです。
その3つのものとは何か。
「施者」「受者」「施物」の3つです。

施者:私が
受者:誰々に
施物:何々を

この3つです。

この3つを忘れることができないと、お礼を求める心がムクムクと起きてきます。
この心は、相手のためにすればするほど、怒りの心へと変貌していく、
恐ろしい心です。

サービスは、何かしたことに対して、対価を支払ってもらうことが前提になっています。
しかし、布施は、何かの対価を求めたり、見返りを求めることは、入っていないのです。

この画像には alt 属性が指定されておらず、ファイル名は 230131-1.jpg です

嫌われても、相手のためになるならば。
これこそ本当の親切、布施

ですから、叱るということは、その時は、相手から恨まれたり、腹を立てられたりします。
時には、長い間、相手から嫌われることもあります。

しかし、自分は嫌われてもいい、相手のためならばと、叱ることができるのは、
本当に相手のことを思うこころ、布施の気持ちがなければ、できません。

注意することも布施

この男性が、見知らぬ方に注意したいと思われるのは、
本当に勇気ある行動ですが、相手のことをおもわれる、
素晴らしい布施の精神と、思わずにおれませんでした。

注意するべきことは、受け取れる言い方をするということです。
その点を踏まえれば、相手の方を思われる、素晴らしい布施の精神です。