怒りで失敗をした経験はないでしょうか?

売り言葉に買い言葉で、今まで仲良かった友だちと、連絡が取れなくなったり、好きだった恋人と別れることになったり。なんであんな事を言ってしまったんだろうかと、自己嫌悪に陥ることも。

徳川家康の遺訓の中にも、「怒りは敵と思え」とあるように、現代だけの悩みだけではなく、普遍的な悩みがこの怒りという感情です。

なんでこんな事で、イライラしてしまうのか。もっと心穏やかになれば、もうちょっと楽しく生きられるのに。

こんな風には思わないでしょうか?

そんな怒りをコントロールする、アンガーマネジメントが、話題になっています。

怒りは、数ある感情の中でも、非常に攻撃性が強く、周りの人を傷付けてしまいます。手をあげるだけでなく、時には、言葉の暴力で、人を追い込んでしまうこともあります。
また、この怒りという感情は、周りに対して攻撃するだけではなく、自分に向くこともあります。
この怒りから、自傷行為に走り、イライラから、自分の髪の毛を抜く人もあります。それだけではなく、例えば、ストレスから、過剰な喫煙や飲酒など。

この怒りのコントロールをすることは、周りにとっても、そして、自分自身にとっても大切なことです。

その怒りのコントロールにも2つあります。

とっさの対処と、長期的な改善です。

1つ目が、とっさの対処です。

これは、怒りの心が感じた時に行う対処です。
頭に血がのぼると、冷静に考えられなくなりますが、6秒経過すると、人間の理性が少しずつ覚醒します。ですから、よく腹が経ったら、数を数えよと言われます。

他にも、なぜ自分は、腹を立てているのか、その怒りは何が原因なのか、その怒りの原因は、自分にどんな害をなすのか、これを点数をつけて考えると、少しずつ冷静さが戻ってきます。

「こちらはきちんと並んでいたのに、なんで後からレジに割り込んできたのか!」
という怒りも、レジを待つ時間が多少のびたけれど、それによる影響はどれだけか。そんな事で、相手に何か言って、喧嘩になれば、もっと時間が取られるのではないか。他の人にも迷惑をかけるかもしれない、この様に考えてみると、大したことではない、2点!の様に考える様にすると、冷静に判断できるようになります。

これがとっさの対処です。

あくまでもその場をしのぐ対処ですが、もっと大事なことは、長期的な改善ではないでしょうか。

イライラしたら、腹を立てては落ち着かせるのではなく、そもそもイライラしなくなる、そういう改善ができた方がよくないでしょうか。それが、長期的な改善で可能になります。

私達が、腹を立てやすい状態とは、自分に自信がなかったり、余裕がない、心にゆとりがない時は、すぐに腹を立ててしまいます。心の平穏が得られると、少しずつ腹が立たなくなってきます。

心の平穏を得る時に大切だと言われていることが、自己承認です。

自己承認とは、自分で自分を認めることです。
自分で自分を認められないと、自信がなくなり、不安になります。

ですから、心の平穏には自己承認が大切です。

そんな自己承認で、一番大切なことは、自分は何のために生きるのか、という生きる意味です。この生きる意味を知らなければ、本心からの自己承認はできません。

アンガーマネジメントの鍵を握るのが、この「生きる意味」です。